尻尾を持って生まれ、ゴミ箱に捨てられた天涯孤独の野良犬。 哺乳瓶代わりに拳銃を与えられ、蛮行の限りを尽くした男が絶望の深淵の先に見たものとは――
軍事政権下のメキシコ、ウアトゥルコ・シティ。この町で娼婦として働くおかまの小人“おちょこ”は、ある日、尻尾の生えた赤ん坊が捨てられているのを発見する。赤ん坊はフアンと名づけられ、おちょこの元で成長するが、やがて2人の間に別れの時が訪れる。おちょこが形見代わりに残したのは、一丁の拳銃だった。少年フアンはその拳銃で悪ガキどもを従え、裏社会の出世街道を一気に駆け上る。だが、彼を待ち受けていたのは、思いもよらぬ運命のいたずらだった――。
主演俳優の死によってお蔵入りとなった、ホドロフスキーによる映画シナリオ。
ベスの圧倒的な画力により、バンド・デシネとしてついに日の目を見る!
フアン・ソロ
巻 1
巻 2
巻 3
巻 4