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『ファイナル・アンカル』発売記念―ラドロン・インタビューVol.2

2015年7月12日日曜日

5.『ファイナル・アンカル』を始めるに当たって何か参考にしたものはありますか? コミックやバンド・デシネに限らずインスピレーション源というか影響を受けたものというか?

L:主としてヨーロッパの作家から影響を受けています。実は、コミックを描く前は画家になりたかったんです。多くのタブローを描きました。H・R・ギーガーからインスピレーションを得たようなヤツをね。それ以外にも、メビウスやドリュイエ、カザ、ビラル、ブック、フアン・ヒメネス、ダス・パストラス、ミゲランショ・プラード、それからジャック・カービー……。影響を受けた作家のほんの一例ですが。

6.あなた以前にジョン・ディフールを描いた作家にメビウスとジャニエトフがいます。2人の作家はどこが違うと思いますか? また、あなたはこのキャラクターに何か新しい要素を加えましたか?
L:私の仕事は、ある意味、メビウスやジャニエトフの仕事と根本的には変わらないと思います。物語は同じ地下都市で展開しているわけですから。しかし、私はコミックの単行本を作るというよりは、映画を撮影しているつもりで作品を描いています。とりわけいくつかのシーンについてはそれが強くあてはまります。新しい要素については、この作品に足りないと思ったものをいくつか付け足しています。2つ例をあげましょう。まずは、酸の川を見張る監視マシーン。それから、空中宮殿の見えない部分。つまり、空中宮殿の後部です。そこにジェットエンジンをつけたのです。こんな風に想像力を働かせて、『アンカル』の世界をさらに豊かなものにしようと、楽しみながら新しい要素を作り出しています。

7.コミック作家という観点から、ホドロフスキーの他の作品で強く惹かれるキャラクターや世界はありますか?
L:アレハンドロのキャラクターはどれも好きですよ。歴代メタ・バロンに白いラマ、アレフ=ト……。どれもすばらしいです。彼が作り上げたどの世界もとても好きですね。

8.あなたは完全主義者というもっぱらの噂ですね。特にこだわる部分はどういったところですか?
L:私はただ最善を尽くそうとしているだけなんです。ところが、恐ろしいことに、しばしば、何も達成できないんじゃないかという気がしてしまって……。それで、なるべくたくさんのことを語るために、嬉々として細部をどんどん積み重ねていってしまうのです。
9.『アンカル』が世界中でヒットしたのはなぜでしょう? この作品はさまざまに枝分かれしていく世界観に特徴がありますが、あなたはどこに惹かれていますか?
L:『アンカル』は読者によって意味が異なる作品です。これだけ多様に解釈されているということは、この作品が皆に評価されている証拠でしょう。美と恐怖、あるいは平和と戦争の絶妙な均衡。それこそが『アンカル』だと思います。それは私たちを惹きつけてやまない魔法の宝石なのです。